金融事故は信用情報に5年程度登録されています
過去に重大な延滞や債務整理などの、いわゆる金融事故を起こしている人は、その情報が個人信用情報機関の信用情報に最低5年間は程度される事になります。そして、この期間はクレジットカード審査をはじめ各種金融商品の審査に通る事はかなり難しくなっています。
そのため、信用情報に金融事故が登録されておりどうしても審査に通りたい人は、その情報が分からないようにと姓名の変更を考える事があるようです。
ただ、信用情報には金融事故情報はもちろん、それ以外にも住所や氏名、さらには電話番号や生年月日まで登録されていますので、金融事故が登録されている人が姓名を変更しても審査に通るのか?は微妙な感じがします。
しかし、姓名が変わるという事は、今までの姓名から姓が変わるため一見すると全くの別人に見える可能性もゼロではないかも知れません。すると、信用情報に登録されている本人とは別人=クレジットカード審査に通る可能性があるようにも思えまずが、実際のところどうなるのか?について解説します。
姓名変更が審査へ与える影響は?
クレジットカード審査では、姓名の他にも住所や電話番号、生年月日や勤務先情報など、姓名以外にも数多くのチェック項目があり、そのどれか、または複数が一致すれば例え姓名が変わっていたとしても信用情報に登録されている人と同一人物と判断され審査に落ちる可能性が高くなってしまうのです。
例えば、姓名が変わっていても生年月日や電話番号が変わっていなければ、ほぼ間違いなく同一人物だと判明する可能性が高いです。もっとも、電話番号の変更は可能ですが生年月日の変更は不可能になります。
また、住所や生年月日が同一でも姓名が異なっていた場合には、信用情報に登録されている個人とは別人と判断される可能性がありますよね?ただ、この場合には双子や三つ子などの場合とかに限られると思います。
さらに、結婚して相手の住所へ引っ越した場合には、住所はもちろん電話番号も変更になる可能性が高くなりますので、以前の姓名で信用情報に金融事故が登録されていたとしてもクレジットカード審査に通る可能性があるかもしれません。(この場合は、名前と生年月日のみ一致)
ですので、いくら審査に通りたいと言っても、信用情報に金融事故が登録されている人が姓名の変更のみだと審査に通る可能性は低いと言わざるを得ません。
同一人物か否かは名前と生年月日で判明します
先程も少し触れましたが、クレジットカード審査においての同一人物か否か?については、名前と生年月日である程度判断する事が可能となっています。
例えば、申込者の名前がAで生年月日が1990年1月1日だった場合、名前Aと生年月日1990年1月1日で個人信用情報機関の信用情報に照会を掛けて名前A、生年月日1990年1月1日の人物が出てきたら、申込者と信用情報に登録されている人物は同一であると判断される可能性があるのです。
その後、申込者と信用情報に登録されている人物の電話番号や勤務先などの情報を元に同一人物か否か?の最終判断をする事になります。もっとも、名前(姓ではない)と生年月日が同一の他人がいるのか?を考えれば、その数は全くゼロという訳では無いかも知れませんが、かなり少数だと思いますよね。
カード審査に通る可能性は少ないと思いますがゼロでは無い?
個人信用情報機関の信用情報に金融事故が登録されている人が、結婚して姓や住所などの属性情報が変更になる、または家庭裁判所に姓名変更の手続きを行って姓名が変わった場合、クレジットカード審査に通るのでしょうか?
それは、世間一般に多い苗字(佐藤や鈴木など)や名前で、しかも信用情報に登録されている住所や電話番号、さらには勤務先などの情報が異なっていれば、カード審査に通る可能性はゼロでは無いように思われます。
さらに言えば、過去に本人確認書類として免許証番号が記載されている運転免許証やパスポートなどの書類を提出していない事も条件になります。免許証番号やパスポートに記載されている番号は固有の番号になるため、いくら姓や住所が変わっていてもこれらの本人確認書類ですぐに本人だと分かってしまいます。
つまり、結論を言えば過去に金融事故を起こしている人がクレジットカード審査に通る可能性があるとしたら、当時から姓名の変更だけでは足りないため住所や電話番号、勤務先が変わっていること、過去に提出している本人確認書類とは別の書類を提出することなどが条件になってきます。
こうする事によって、クレジットカード審査の際には一見して信用情報に登録されている人物とは異なる人物と判断される可能性はゼロではありません。
ただ、これはあくまで前提条件になってくるというだけの事であって、こうすれば必ず審査に通るという訳ではありません。クレジットカード審査に100%は無いのですから。