クレジットカード審査と提携カードについて
現在、日本には1万種類以上のクレジットカードが存在していると言われています。もっとも、これは日本にクレジットカード会社が1万会社以上あるという訳では無く、クレジットカード会社1社で何種類ものカードを発行しているからこその数字になっています。
例えば、大手スーパーのイオンでは、イオンカード、イオンカードセレクト、イオンJMBカード、イオンsuicaカード、ベネッセイオンカードなどなど、カード発行元のイオンファイナンシャルサービスからは40種類以上ものクレジットカードが発行されているのです。
もっとも、イオンファイナンシャルサービスの例は極端かも知れませんが、複数のクレジットカードを発行しているカード会社は数多くありますので、その種類の合計が1万種類以上と言われても納得する事が出来ます。
さらに言えば、同じ種類のカードにもVISAやMaster、JCBなど、それぞれ異なった国際ブランドが付いているケースが多々ありますので、これだけ多くのカードが発行されているものと思われます。
そして、これら1万種類以上ものカードの中には、プロパーカードや提携カード、さらにはハウスカードなど、それぞれ名称が付けられていますが、実は提携カードに申し込む際に気を付けなければならない事があるのです。
そもそも提携カードとはなんですか?
クレジットカードを使った事がある人であれば、1度はその名を聞いた事があると思います。そして、その正確な意味を知る人はあまりいないかも知れないこの提携カードですが、その意味は下記の通りです。
提携カード(ていけいカード)とは、クレジットカード等購入あつせん業者のうちクレジットカードを発行するものが、企業その他の団体と提携し発行するクレジットカードである。
出典:ウィキペディア
これを分かりやすく解説すると、クレジットカード等のあっせん業者=信販会社や流通系会社、銀行系金融会社などが他の団体や企業と提携して発行しているクレジットカードのことになります。
ちなみに、この提携カードには信販会社や流通系会社がVISAやMasterなどの国際ブランドと提携して発行しているカードも含まれます。これに対して、国際ブランドが信販系や流通系会社と提携せずにブランド単独で発行しているクレジットカードの事をプロパーカードと呼んでいます。
提携カード申込時に注意すべきこと
例えば、日本の航空会社の大手全日本空輸株式会社のANAカードというものがあります。このクレジットカードは、全日空が各クレジットカード会社と提携していろいろなカード名で出していますよね?
ANA/VISAやANA/Master、ANA/JCBやANA/VISA Suicaカード、ANAダイナースクラブカードなどなど、今確認したら25種類ものクレジットカードを発行しています。
ただ、このクレジットカードは、全日空はあくまで各クレジットカード会社と提携しているだけであって、実際に審査・カード発行を行なっているのは提携している各クレジットカード会社になっているのです。
ANA/VISA、ANA/Masterカード、ANA/VISA Suicaカードであれば三井住友カードが、ANA/JCBカードであればJCBが、ANAダイナースクラブカードであれば三井住友トラストクラブが発行審査を行っているという具合です。
クレジットカード審査において自社ブラックには注意が必要です
先程も触れましたが、提携クレジットカード審査はカード発行会社が行っておりANAカードの例を挙げて解説しました。そして、先程のANAカードの場合には、それぞれ三井住友カード、JCBカード、さらに三井住友トラストクラブがカード審査を行っています。
つまり、これらの金融会社において過去に延滞や貸し倒れのある人は審査に通らない可能性が非常に高くなってしまうのです。
というのも、個人信用情報機関に登録されている信用情報には一定の登録機関を過ぎればその情報が削除されますが、各カード会社の自社情報の登録期間はカード会社によって異なっており、中には自社ブラックと呼ばれている、半永久的に事故情報が登録されている会社もあるためです。
もっとも、クレジットカード会社からしてみれば、過去に自社で延滞や債務整理などの重大な金融事故を起こした事がある人は、今後も自社顧客として取引しようとは考えないと思いますので、これは仕方のない事だと思います。
二度あることは三度あるではありませんが、過去に重大な金融事故を起こした事がある人は、今後再び金融事故を起こす可能性がゼロではありません。
ですので、提携カード審査に申し込む際には、実際にクレジットカード審査を行っているカード会社を確認して、過去にその会社で金融事故を起こしていない場合のみ申込を行って下さい。過去にその会社で重大な金融事故を起こしている場合には、審査に通らない可能性が極めて高くなります。